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患者様も、眼科医も、指導医もみんなハッピーな『白内障手術教育=カートンシステム』



  染色剤の選択は、インドシアニングリーンより、トリパンブルーの方が、CCC作成時の前嚢切開縁が明瞭に視認できますので、好都合と思います。(人眼でも同じです。)
  @〜Jまでは、染色剤を使用しない練習と同じ手順です。

  『Karton−C』を前嚢直下に注入した後、前嚢直下の皮質が白内障様に混濁していることを確認して下さい。目的とする混濁程度になった段階で、ヒアルロン酸ナトリウムにて確保されていた前房内に、適宜希釈しておいた上記染色剤を注入していきます。

  染色剤を前嚢直上に入れ、展開していきますと、前房中のヒアルロン酸ナトリウムは色素剤にて置換されます。
  ビデオでは、摂子にて前嚢を一部破嚢し、次に前嚢直下に染色剤を注入しています。しかし、鋭針付き注射器にて染色剤を前嚢直下に直接注入する方が簡単かも知れませんし、人眼の様に、直接染色剤を前嚢上に十分展開する方法もあります。(ビデオ参照)
  染色剤を注入後、今度は逆に、ヒアルロン酸ナトリウムを前房内に再び注入すると同時に、染色剤が創口部から流出していき、前房内は再びヒアルロン酸ナトリウムにて満たされます。この場合、創口部は元のヒアルロン酸ナトリウムが流出する程度の大きさが必要です。

  この時点で、豚眼前嚢全面は、僅かながらも染色剤にて染色されています(染色は頼りなさそうに見えます)。しかし、実際は染色剤を使用しない場合に比べて、前嚢片が見えやすくなっています。(ビデオ・CD参照)

  先ず前嚢片を針先や前嚢摂子にて引っかけて反転してみて下さい。予想以上に綺麗に前嚢片の一端が反転し、かつ辺縁が明瞭に視認出来ることに驚かれることでしょう。後は、ビデオ等の通りに上手に切開針や摂子によるCCCの練習を進めて下さい。

   この様にして染色剤を使用して、一連のCCC操作が上達してきたら、こんどは染色剤の濃度を薄くして練習してみて下さい。

  最終的に、染色剤を殆ど使用しないでCCCができるようになれば、いかなる状態の白内障のCCCにも対応できます。即ち、CCCの練習は卒業です。



 <付記>
  人眼の超音波乳化吸引手術を長くやっていると、時にはスランプに陥り、CCCが以前より下手になって来るときがあります。そのときには、上記に述べたCCCの練習方法を、繰り返し行うことで、以前の自信を取り戻して下さい。
  上記に述べた基礎的なCCC作成方法をマスタ−されたら、今度は試薬『Karton−CT』 と、『Karton−CU』の混和比率やゲル化時間を様々に替えて実験して下さい。
  前者では、水晶体前嚢が化学変性して菲薄化、後者では水晶体皮質がゲル化し易くなりますので、極めて薄い前嚢片から豚眼のように分厚くてスティッキ−な状態まで作成出来ます。また、前嚢下白内障、成熟白内障、過熟白内障なども期待できます。