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患者様も、眼科医も、指導医もみんなハッピーな『白内障手術教育=カートンシステム』



  上記操作のFの個所、即ち、前嚢縁から赤道部へ掛けて、試薬『Karton−N』を注入していく時に−特に初心者の方に多く見られますが−後嚢が異常に浅かったり、また、バッグが膨らんでいなかったり、或いは、針先を上向けたりしますと、ヒアルロン酸ナトリウムを嚢内へ綺麗に注入出来ない時があります。
  この場合、原因の多くは、操作のD〜Eの所が上手くできないためと思います。まず、ド−ナツ状に注入できなくてはなりません。そのためには、前嚢と後嚢の位置を正しく理解して、出来るだけゆっくりとバッグをカ−トンNで膨らませていく要領で実験して下さい。一気に注入しますと、必ず前房中へカ−トンNが出てきます。

  また、硝子体圧が絶対的に高い場合にも、バッグが膨らみません。その場合は、操作Aのマチ針の位置を変えるか、眼球の組織片を綺麗に除去したり、或いは眼球固定部位を深くするかして、硝子体圧が高くならないように工夫して下さい。(ちなみに、硝子体圧を考えながら、人眼白内障を手術する事は大変大切で、熟練した眼科専門医が、種々の開瞼器にこだわる最大の理由はここにあります。)

  それでも難しい時は、前房レンズ挿入用シ−トを強角膜切開創の幅に合わせて切って、切開創より前房中へ挿入、CCC辺縁の下方に進め、丁度CCCの円蓋部を蓋するようにして、そのシ−ト下方にサイドポ−トを通じて、瞳孔領から水晶体内へ試薬『Karton−N』を注入していきますと簡単にできます。特に二回目以上に注入するときに便利です。ただし、煩雑でスマ−トでありませんので余り勧めません。